EVシフトの現状とハイブリッド車の人気
近年、電気自動車(EV)の普及が叫ばれていますが、実際はハイブリッド車が依然として多くの支持を集めています。株式会社ハッピーカーズが実施した調査結果をもとに、その背景を探っていきましょう。
調査概要
2025年10月、調査会社PRIZMAによって実施された本調査は、車を3〜7年ごとに買い替える計画を持つ1,023人を対象に行われました。調査の焦点は「逆風下で揺れるEVシフトの実態と、ハイブリッド車を選ぶ理由」にありました。
EVよりもハイブリッド車が選ばれる理由
調査結果によると、次に購入したい車のタイプとして「ハイブリッド車(HEV)」が58.3%という圧倒的な支持を受けています。続いて「ガソリン車(48.4%)」や「プラグインハイブリッド車(PHEV)(26.3%)」、そして「EV(26.0%)」という結果でした。このことから、消費者は燃費や環境への配慮を持ちながら、充電の手間や車両価格といった実用面での安心感を求めていることがうかがえます。
EV選択者の特徴
EV選択者の走行距離に関するデータを見てみると、700km以上を月に走行する人が多く、燃費効率や維持費への関心が高いことが顕著です。彼らは特に、ガソリン代がかからないことや、家での充電の利便性を重視しています。経済的メリットが主な動機となっています。
EV未選択者の見解
一方で、EVを選択しない理由としては、充電設備の不足(59.3%)、本体価格の高さ(46.1%)、航続距離への不安(43.6%)という実用的な懸念が挙げられています。このことから、充電インフラの充実がEV購入の意欲を左右する大きな要因であることがわかります。
車の選び方の背景
EV選択者と未選択者の運転スタイルにも違いが見られます。選択者の多くは休日のドライブや長距離移動が多く、EVの静かで快適な走行性能に魅力を感じているようです。これに対し未選択者は、住宅地で充電することができないとの認識が強く、充電環境の不足が選択をためらわせていることが示されています。
ユーザーが重視するポイント
次に、車選びにおいて重視するポイントに関する意見も興味深い結果が出ました。主に本体価格やガソリン代・電気代、乗り心地などが挙げられていますが、特にEV選択者は補助金制度の影響を強く感じており、経済的支援がEV選択を後押ししていることがわかります。
EVシフトへの期待
調査結果では、今日のEVシフトに対して今後の普及が進むと期待する声が多く、約8割の人が条件次第でEV購入に前向きと答えています。このことから、充電環境や価格が整った場合、多くの方がEVに移行する可能性が高いことを示唆しています。
まとめ
全体として、EVシフトは少しずつ進んでいるものの、多くの消費者が「ハイブリッド車」という現実的な選択肢を重視していることが明らかになりました。充電インフラの整備やコストの問題が解決されれば、EVの普及にもつながるでしょう。また、情報不足も普及の妨げとなっているため、より多くの人にEVの利点や利用方法を伝えていくことが必要です。このように、利便性と経済性を重視した施策が欠かせません。