iDeCoの利用実態と他の投資方法に関する調査結果を発表

iDeCoの利用実態と他の投資手段

近年、老後の資産形成に向けて注目を集めているiDeCo（個人型確定拠出年金）。特に若年層の加入が進んでおり、WeCapital株式会社が実施した最新の調査結果では、その利用状況や意識が明らかになりました。

調査概要

この調査は、1,012人のiDeCo加入者を対象に行われました。主に、iDeCoの掛金額やそれに対する満足度、他の投資手段との併用状況などについて深掘りしています。

iDeCoの掛金額

まず、iDeCoの毎月の掛金についての質問では、最も多かったのは「2万円以上～3万円未満」という結果が得られました。具体的には、以下のような回答が寄せられています。

- 5千円以上～1万円未満: 16.6％
- 1万円以上～2万円未満: 33.6％
- 2万円以上～3万円未満: 35.3％
- 3万円以上～4万円未満: 7.0％
- それ以上: 2.0～2.8％

このデータから、加入者の多くが中程度の金額でiDeCoを利用していることが伺えます。

制度改正の認知度

また、2024年12月に実施される制度改正について約7割のユーザーが認知しているという結果もありました。特に、「増額した」「増額を検討中」と答えた方が約6割に上ることから、改正が今後の利用に影響を与える可能性が大いにあることが明らかになりました。

利用理由と不便さ

iDeCoを利用する理由として最も多かったのは「税制優遇があるから」との回答が71.4％に達しました。次いで「老後資金を準備したいから」、そして「公的年金だけでは不安」という理由も多く挙げられています。こうしたニーズは多くの加入者に共通して見られる傾向です。

しかし、一方でiDeCoの利用において不便に感じる点も浮かび上がりました。最も多かったのは「受け取りが60歳以降に限定される」という理由で、44％の加入者がこれを挙げたのでした。いずれの方も、手続きの煩雑さや途中解約ができない点に不満を持っているようです。

他の投資手段について

調査では、iDeCo以外にも「新NISA」や「投資信託」にも投資を行っている人が約7割に達しており、それぞれの投資商品の選択基準として「税制優遇」や「利回りの高さ」を重視している様子が見受けられました。これにより、iDeCo利用者の多様な投資意識が浮かび上がります。

まとめ

今回の調査は、iDeCoを利用している人々の意識や実態、さらには老後資金の準備に対する多様なアプローチを示すものでした。税制優遇のメリットを享受しつつ、不便さも感じながら、将来に向けてより良い資産形成を目指す姿がここにあります。

これからの資産形成に含まれる多様な選択肢を正しく理解し、自分に適した投資を考えてみることが重要です。自分自身の将来をどのように設計するか、一度じっくりと考える機会にしてみてはいかがでしょうか。