光ファイバーの新技術
2025-09-25 12:42:45

世界初のマルチコア光ファイバーの遠隔診断試験成功、安定通信に期待

国際通信の未来を切り開く!



アンリツ株式会社とKDDI総合研究所が、世界初となるマルチコア光ファイバーを利用した光海底ケーブルの遠隔診断に成功しました。これは、次世代の光通信技術における大きな前進を示しています。特に、地球規模で増加するデジタル通信量を支えるために、光海底ケーブルの大容量化がますます重要視されています。今後、光通信はAIやIoTと密接に連携し、さらなる革新をもたらすことでしょう。

マルチコア光ファイバーとは?



これまで光海底ケーブルとして主流だったシングルモード光ファイバーは、1本の光ファイバー内に1つのみのコアを持ち、その容量の拡大には限界がありました。そこで登場したのが、複数のコアを1本のファイバーに配置したマルチコア光ファイバーです。この新技術により、一つのファイバーで伝送できるデータ量が大幅に増加する可能性があります。

実際の試験内容



本試験では、KDDI総合研究所がこれまで蓄積した光通信に関するノウハウを活用し、マルチコア光ファイバーでの遠隔監視を可能にする新たなシステムを設計しました。そして、アンリツの最新の光パルス試験器「コヒーレントOTDR MW90010B」を使用し、光通信路の状態を詳細に測定。これにより、トラブルの発見や、通信品質の確保が以前よりも容易になりました。

クロストーク分布の可視化



この試験の成果として、なんとマルチコア光ファイバー内で発生する「コア間クロストーク」の影響を明らかにすることにも成功しました。これは、光信号が隣接するコアに漏れ、別の信号と干渉する現象ですが、今回の測定により、クロストーク分布の長距離可視化が初めて実現されたのです。

今後の展望



この革新的な成果は、マルチコア光ファイバーが商業用の光海底ケーブルシステムに適用される際の大きな課題の解決につながるでしょう。光通信の信頼性向上や運用効率の改善が期待されており、通信業界全体における変革的な影響が見込まれます。また、両社は2025年にデンマークで行われる国際会議「ECOC 2025」にて、この成果を広く発表する予定です。

結論



今回の試験結果は、今後の光通信の発展に大きな希望をもたらしました。データ通信が大きく変わる中で、マルチコア光ファイバーの導入が進むことが期待されています。これによって、私たちの生活がさらに便利で快適になる日が近いかもしれません。これからの通信技術の進化に乞うご期待です。


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