全国有数の設備を活用した新製材工場が稼働開始!
2023年4月24日、横浜市鶴見区に本社を置くナイス株式会社が、連結子会社ウッドファースト株式会社の敷地内に新しい製材工場を開設しました。これは、森林資源を循環的に利用し、持続可能な材料生産を目指す取り組みとされています。
新工場は、構造用集成材の基盤となる板材(ラミナ)を製造するための施設で、製材棟と加工棟の二つの棟から成り立っています。特に、製材棟には、大径木にも対応した自動製材設備が設置されており、最大直径60cmの原木を扱うことができます。この設備は、全自動ループ機能を使って無人での効率的な生産が可能となっており、最新技術を取り入れた製材ラインを構成しています。
この新工場の建設は、2023年12月に締結した大倉工業と連携する協定に基づいており、製造したラミナを同社に供給します。大倉工業ではそのラミナを使用して新たな集成材工場で横架材等を生産することになっています。これにより、ナイス株式会社は国産構造用集成材の供給体制を強化し、国産材のさらなる利用拡大を目指すことが期待されています。
日本木造住宅産業協会が実施した調査によると、国産材の使用割合は50%を超えていますが、横架材に関しては9.5%と非常に低い数字です。この新工場では、その問題に対する解決策として国産構造用集成材の提案を強化し、より多くの国産材が利用されるよう努めていく方針です。
さらに、環境への配慮も忘れていません。新工場の屋根には自家消費型の太陽光発電システムを設置する予定で、持続可能な製作過程を実現するために努力しています。両工場を合わせた原木消費量は最大で90,000㎥に達すると見込まれています。
竣工式には関係者42名が参列し、新たな一歩を嬉しく祝福する場となりました。この製材工場は、地域にとっても重要な役割を果たすことが期待されており、将来的には地域材を積極的に活用することに寄与するでしょう。
新しい製材工場がもたらす地域の活性化、環境への配慮、そして国産材の利用促進に向けた取り組み。これからのナイス株式会社の活動には、ますます注目が集まることでしょう。