岡山大学でのアイデアソン
2025年3月23日、岡山大学において「リアルBiz学生アイデアソン」が開催されました。
このイベントは、岡山県内の企業が直面している課題を解決するために、学生たちが創造的なビジネスアイデアを提案することを目的としています。岡山大学が岡山県よろず支援拠点と組み、同様のイベントを開催するのは2回目となります。
イベントの目的
アイデアソンは、地域の中小企業が抱える特有の課題に対して、学生の柔軟な発想と新たな視点を加える機会を作り出します。参加した学生は、リアルなビジネスの現場と関わることで、自らのアントレプレナーシップを育むとともに、新しい商品やサービスの開発につなげることを目指しています。
課題の提供
今回のアイデアソンでは、3つの企業から提供された課題がテーマとなりました。
1つ目は「頭島あかりまつり実行委員会」で、毎年開催される祭りで使用する行灯キットの商品化に関するアイデアを学生に求めました。高校生たちは、持ち運びやすく収納しやすい折りたたみデザインの提案や、地域のオリジナルキャラクターについてのアイデアを出しました。
2つ目は「有限会社大滝餅」で、主に若者や主婦向けの新商品のアイデアやその販促方法を考えました。大学生からは、薄皮大福ではなく厚い皮を用いた商品や、公式LINEを使った宣伝方法などが提案され、特に若者が写真を撮りたくなるようなビジュアルを意識したアイデアが注目されました。
3つ目は「日の丸タクシー株式会社」で、貸切バスの稼働率を上げるための提案を行いました。大学生たちは、同窓会や成人式などのイベントとの連携や、定期的に市内へ買い物に来るための運行便のアイデアを発表しました。
学生と企業の交流
このイベントには、高校生から大学生まで15名が参加しました。学生たちからは、「社会人と直接交流できたことが非常に良かった」「斬新なアイデアを社長に提案できる貴重な体験を得られた」との声が上がり、実際のビジネスシーンに触れる貴重な機会となったようです。
一方で、参加した企業の代表者からは、「新商品の方向性について新たなヒントが得られたことに感謝している」といった意見や、「学生の意見が自分たちの価値観とは全く異なっていたことに驚いた。今後の実践にも生かしていきたい」との感想が寄せられました。
今後の展望
岡山大学は、今回のアイデアソンで挙がったアイデアを具体的に実現するために、テックガレージを活用し、学生のプロジェクトを支援していく方針です。また、引き続き岡山県よろず支援拠点と協力し、地域ニーズに応じたアイデアソンの開催を計画しています。
岡山大学の取り組みは、地域社会の持続可能な発展に大きく寄与することでしょう。地域と大学の連携が生み出す新たな可能性を感じさせる一日となりました。
最後に
今回の「リアルBiz学生アイデアソン」は、学生が地域の課題解決に向けて積極的に意見を交わし、実際にビジネスシーンで活かせる貴重な経験を積む場となりました。岡山大学の取り組みは、地域の活性化と学生の成長に寄与する一助となることが期待されます。