世界脳卒中デーを迎えて
10月29日は「世界脳卒中デー」です。この日は脳卒中についての理解を深め、早期発見や適切な対処法の重要性を広めるための取り組みが行われます。
脳卒中とは?
脳卒中は、脳内またはその近くの血管が突然破れたり、血液の流れが阻害されたりすることで発生する病気です。日本では、脳卒中は主要な死因の一つとされており、主に脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つのタイプがあります。これらの症状は急激に悪化する可能性があり、早急に医療機関に搬送される必要があります。
脳卒中の種類
- - 脳梗塞: 心臓の不整脈や動脈硬化が原因で血栓が形成され、脳の血流が遮断される。
- - 脳出血・くも膜下出血: 高血圧が要因となり、脳の血管が破れ、出血が生じる。特にくも膜下出血は、脳動脈瘤が破れて激しい頭痛を引き起こすことが多いです。
脳卒中の症状
脳卒中の疑いがある際は、以下のポイントに注意しましょう。
- - 顔: 口角が片側に下がったり、顔が歪む。
- - 手: 片手に力が入らず、下がってしまう。
- - 言葉: 言葉が出にくくなったり、ろれつが回らなくなる。
また、発症時刻も確認し、意識障害や激しい頭痛、歩行困難などが見られた場合はすぐに119番通報し、緊急搬送を依頼します。アルコールを摂取した場合も脳卒中の症状が出ることがあるため注意が必要です。
FASTの確認
「FAST」とは、脳卒中の主な症状を表す頭文字です。
- - Face: 顔の麻痺
- - Arm: 腕の麻痺
- - Speech: 言葉の障害
- - Time: 発症時刻
この4つを迅速に確認することが重要です。
もしもの時の応急手当
万が一、脳卒中が疑われる場合には、以下の措置をとることが推奨されます。
1. 患者の全身状態を確認し、特に頭を打っていないか注意します。
2. 楽な姿勢で安静を保ちます。
3. ネクタイやベルトを緩め、呼吸がしやすい環境を整えます。
4. 毛布で保温し、必要に応じて応吐体位をとります。
5. 倒れた場面がトイレや浴室であれば、静かな場所へ移動させます。
初期症状を見逃さずに、早急な医療機関への連絡が大切です。発症した時の状況を整理し、救急隊に知らせることで、素早い対応が可能になります。
日本赤十字社の取り組み
日本赤十字社神奈川県支部では、県内で医療に関する様々な講習会を開催しています。心肺蘇生やAEDの使い方など、正しい知識と技術を身につけることで、身近な人の命を救う力を備えることができます。これらの講習会には、参加者が気軽に学べるように、何度でも参加できる機会を設けています。
ぜひ、周囲の方々とともにこの重要な日を考え、脳卒中についての知識を深めていきましょう。その際に、赤十字社の講習会もぜひご利用ください。
詳細や申し込みについては、神奈川県支部までお問い合わせ下さい。