自動運転トラックと貨物鉄道の革命的な結合
新しい物流モデルを確立するための歴史的実証が始まりました。NIPPON EXPRESSグループの日本通運、JR貨物、T2の3社が共同で実施するこのプロジェクトは、自動運転トラックと貨物鉄道を組み合わせた「モーダルコンビネーション」を国内で初めて試すものです。この取り組みを通じて、持続可能な物流の実現や労働環境の改善、物流業界の労働力不足の解消を目指しています。
実証実験の概要
初の実証は、雪印メグミルクの常温品を北海道から関西へ運ぶことから始まります。この運送は、T2が開発したレベル2の自動運転トラックと、北海道から関西への貨物鉄道を組み合わせて行います。また、将来的には2027年に投入予定のレベル4自動運転トラックも視野に入れ、さらに進化した輸送モデルの確立を目指します。
輸送フローの詳細
今回の実証実験では、特に注目すべき点は、JR貨物が運行する貨物列車とT2の自動運転トラックが共同開発した31フィートタイプの共用コンテナを介して直結される点です。これにより、クイックな貨物の積み替えが可能となり、円滑な輸送を実現します。
具体的には、以下のルートで運送が行われます:
- - 雪印メグミルクの物流拠点(北海道)から札幌貨物ターミナル駅へは日本通運のトラックで輸送。
- - 札幌貨物ターミナル駅から隅田川駅(東京都)まではJR貨物の貨物列車。
- - 隅田川駅から百済貨物ターミナル駅(大阪府)へは、T2のレベル2自動運転トラックで。
- - 最後に、百済貨物ターミナル駅から再び日本通運のトラックで雪印メグミルクの物流拠点へ。
使命と目的
このプロジェクトは、物流の効率化のみならず、地球環境問題への対応といった社会的な側面にも寄与します。持続可能な物流システムの実現に向けて、さまざまな企業が連携し協力を進めています。
実証には、雪印メグミルクが輸送商品の協力、品質検証を行い、日本通運は集貨・配達、JR貨物は貨物輸送を担当、そしてT2が自動運転トラックの運送を実施するという役割分担がされています。
未来の可能性
物流業界は現在、デジタル化や自動運転技術の導入が進んでいます。このような新しいテクノロジーの導入は、運営の効率を高め、環境負荷を減少させるだけでなく、快適な労働環境を提供する上でも重要な役割を果たします。
将来的には、これらの開発が日本の物流業界を革新する要因となることが期待されています。自動運転トラックと貨物鉄道の融合による「モーダルコンビネーション」が、持続可能な未来の物流を形作る第一歩であることを願っています。